今日行われている神前結婚式は、民間では明治三十四年の日比谷大神宮(現在の東京大神宮)で行なった結婚式がはじめてです。
ホテルでの結婚式は、昭和五年の帝国ホテルにおける、歌舞伎俳優片岡仁左衛門丈の結婚式を嗜矢とします。
しかしそれ以前は、都会においても「家庭結婚式」が圧倒的に多かったわけです。
今でも地方に行きますと、「家庭結婚式」が多く行なわれていますが、ここでの仲人夫妻の役割はたいへんなものです。
地方によって、形式や方法がかなり異なりますが、ここでは東北地方の標準的な形式を参考にして説明しましょう。
大安吉日を選び、式の当日がきますと、紋付き羽織袴の新郎側使者が、新婦の家に花嫁を迎えに参ります。
その時の使者の口上は、
「本日は、○○、××ご両家のご縁組み、幾久しくおめでとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます」というようなものです。
新婦の家では使者を別室に通し、コブ茶とか桜茶、梅茶などに菓子を添えて出し、暫時休憩してもらいます。
その間新婦は、両親・家族に挨拶し、あらかじめ来てもらっている仲人夫人とともに、使者の案内で家を出て、新郎の家へ向います。
