恋愛結婚のよい点は、なんといっても、好きなものどうしがいっしょになれるということです。
すでに結婚している人のなかに、命をかけるような恋愛をして結婚してみたかったと思っている人がいるのは、かくすことのできない事実です。
事業家が、酒を飲んだときに、「わたくしは、貧乏の中でみじめな思いをして育ったので、貧乏だけはしたくないと、恋も捨て、仕事に励み、裸一貫からどうにか今日を築き、仕事や生活の面では目的のところまで達したといえなくもないが、ただ一つ、ときおりさびしく思うのは、好きだった人といっしょになる努力をしなかったことです」とこぼしたことがあります。
その点、恋を成就し、結婚できる人は、ほんとうにしあわせです。
このしあわせをだいじにしてもらいたいと思うのは、両親だけでなく、社会の共通した願いでしょう。
恋愛結婚の第二の利点は、お互いに、相手の性格も一応知ったうえでの結婚であるということです。
「愛は、相手を理解するところに存在する」ということばがありますが、恋愛結婚の場合は、結婚式をあげることが、お互いに性格も理解し、了解し合ったということを周囲に誓うことにもなるわけで、結婚後はそれに対して自分たちで、じゅうぶん責任をもってもらいたいものです。
恋愛結婚の第三の長所は、結婚当初からお互いに、気がねや遠慮がいらないということです。
見合い結婚の場合など、最初、名まえを呼ぶことにさえ、あれこれ気をもんでいます。
また、門出の結婚式を、なごやかに楽しく飾りやすいのも、恋愛結婚の特典といえましょう。